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生活保護受給者を受け入れる前に知っておくべき知識

更新日:2022年10月27日


 

こんにちは!新・大家ライフスタッフの稲田です。

 

本日のブログは、生活保護受給者の方の入居を受け入れる際に

知っておくべき知識をお伝えします!

 

生活保護とは?

生活保護とは、日本国憲法第25条に基づいた「健康で文化的な最低限度の生活」を保障するために、

生活に困窮している方に対して必要な保護を行い自立できるように支援することを目的とした国の制度です。

 

厚生労働大臣が定める基準で計算した「最低生活費」と世帯の実際の収入を比較して収入が不足している場合に、

その不足分の金額が保護費として支給されます。

 

 

生活保護を受ける方の属性は?

2021年11月19日に厚生労働省が公表した「生活保護制度の現状について」を確認すると、

全国の生活保護受給世帯164万世帯あり、その内訳は以下の通りです。

 

  • 高齢者世帯:56%
  • 障害者・傷病者世帯:25%
  • 母子世帯:4%
  • その他世帯:15%

出典:生活保護制度の現状について(厚生労働省)

 

上記の数値からわかるように、生活保護受給者の約半数以上が高齢者です。

したがって、生活保護受給者を受け入れる場合の入居希望者は、

高齢者が多くなる可能性が高いことがわかります。

 

生活保護受給者の家賃は「住宅扶助」から支払われる

生活保護には8種類の扶助があり、家賃は「住宅扶助」によって支払われます。

 

住宅扶助費の限度額は世帯人数と住んでいる地域などで決まっており、

基本的に個人の都合で変えることはできません。

 

家賃が限度額以上の物件の場合は、

そもそも生活保護受給者を受け入れることはできないと覚えておきましょう。

 

住宅扶助の対象となるものは家賃のほかに「礼金・敷金・更新料・火災保険料・住宅維持費」などが含まれます。

一方で、共益費は住宅扶助費に含まれませんので、注意しましょう。

 

 

生活保護受給者を受け入れるメリット

空室が埋まりやすくなる

トラブルを懸念して生活保護受給者の入居を断るオーナー様が多いですが

生活保護受給者を入居者として受け入れることで、入居制限の幅が広がるため空室対策としても活用できます。

また、生活保護受給者は一般の方に比べると物件の選択肢が少ないことも考えられるため、長期入居も期待できます。

 

住宅扶助費等代理納付制度があるため家賃滞納のリスクが低い

住宅扶助費等代理納付制度とは住宅扶助費を確実に家賃の支払いに充てられるように、

行政が本人に代わり管理会社やオーナーに支払う制度です。

 

2020年4月に制度内容が改正され、

生活保護受給者は住宅扶助費等代理納付制度を利用することが原則化されました。

 

したがって家賃の滞納という事態は基本的に起こり得ません。

ただし自治体によって適用条件が異なるケースもあり、

「住宅扶助費が全額支給されていないと住宅扶助費等代理納付制度が利用できない」という自治体もあるため注意が必要です。

 そのため、賃貸物件のある自治体の住宅扶助費等代理納付制度の内容を確認しておきましょう。

 

生活保護受給者を受け入れる際の注意点

家賃を下げないといけない可能性がある

生活保護の受給者は支給される家賃に上限があるため、

家賃がその上限を超えている場合は、生活保護受給者を受け入れるために家賃を下げる必要があります。

 

生活保護受給者の受け入れを検討しているのであれば、

事前に家賃の支給額の上限がいくらなのかを自治体に確認することが重要です。

 

孤独死が起きる可能性が高い

前述した通り、生活保護受給者の半数以上は高齢者の方ですので

必然的に孤独死が起きる可能性が高くなります。

頼れる親族や家族がいない方の場合は、安否確認が取れずに発見が遅れることもあるため注意しておきましょう。

 

 

まとめると、

生活保護受給者を受け入れることで、他の物件戸の差別化も図れます。

ただし、自治体によっての住宅扶助の規定の違いなどを必ず確認するように心がけましょう。

 

 

 

 

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