無料のインターネットは空室対策になる?導入する際のポイントを解説
空室対策として、無料のインターネットを導入することが一般的になりました。
しかし、一定以上の通信速度がなければ空室対策にはならないため、導入する際はポイントを押さえておかなくてはいけません。
本記事では無料のインターネットが空室対策になる理由や、導入する際のポイントについて解説します。
無料のインターネットが空室対策になる理由
賃貸物件に無料のインターネットを導入することで、有効な空室対策になります。
しかし、なぜ空室対策になるのか知っておかないと、入居希望者のニーズとずれてしまう可能性があるため、空室対策になる理由を知っておくようにしてください。
人気の設備である
無料のインターネットは人気の設備であるために、空室対策になり得ます。
インターネットが無料であることで、通信費がかからないなど、入居者にとってのメリットが多いためです。
実際、全国賃貸住宅新聞が公表している2021年人気設備ランキングでも、単身者・ファミリー層ともに「インターネット無料」が6年連続で1位の設備になっており、以下の表でも確認できます。
入居者が集まらず悩んでいる方は、無料インターネットの導入を検討してみてください。
競合物件との差別化が図れる
無料のインターネットを導入することで、競合物件との差別化が図れます。
インターネットの利用料が無料になるだけではなく、引っ越し後にインターネットの開通工事を待つことなく、すぐにインターネットを利用できるためです。
特にインターネットを使いたいと考えている方は、すぐに利用できるよう導入工事が済んでいる点を重視する傾向にあります。家賃や間取りなど似たような条件の物件がある場合でも、選んで貰いやすくなるでしょう。
長期入居が期待できる
無料のインターネットを導入していることで、長期入居も期待できます。
転居する場合、次の物件が無料のインターネットを導入していない場合には、引っ越し後に入居者自身でインターネット契約をしなければならず、そのうえ開通工事が終わらないと利用できないからです。
しかも、開通工事の費用やインターネットの利用料金などの出費も発生します。必ず引っ越しをしないといけない明確な理由がない限り、引っ越しを検討する方はそう多くありません。
空室対策としてインターネットを導入にかかる費用
空室対策としてインターネットの導入にかかる費用は、インターネットの開通工事の費用と月額利用料金です。
それぞれの費用について詳しく解説していくので、賃貸物件に無料のインターネットを導入する際の参考にしてください。
工事費用
アパートなどの集合住宅にインターネット設備を導入する際は、初期費用としてインターネットの工事費用が10万円から40万円程度かかります。
当然、物件の規模や戸数、回線の種類などによっても工事費用が異なるため、上記の値段はあくまで目安です。
詳細については、契約を検討しているインターネット回線の会社に問い合わせるようにしてください。
月額料金
インターネットを利用するための月額料金も、数千円から2万円程度と幅があります。
工事費用と同じく、物件の規模や戸数、回線の種類などによって、利用料金が異なるためです。
トラブルが発生した際のサポート費用などが含まれているか否かでも利用料金は異なるため、具体的な利用料金に関しては、導入を検討している会社に問い合わせる必要があります。
空室対策としてインターネットを導入する際のポイント
空室対策として無料のインターネット導入する際、ポイントを理解しておかないと、導入したとしても入居者の不満がたまり、退去につながる可能性があります。
そういった事態を防ぐためにも、以下で解説するポイントをよく確認するようにしてください。
入居者が無料で利用できること
所有している賃貸物件にインターネットを導入する際は、入居者が無料で利用できるようにしてください。
無料にしておかないと、他の競合物件の差別化ができず、空室対策としての効果が薄れてしまいます。
それだけでなく、競合相手の賃貸物件に無料インターネット設備がついている場合には、入居者が流れていってしまう可能性も高いです。
このため、空室対策としてインターネットを導入する際は、効果を最大限活かすためにも無料にするようにしてください。
インターネット料金を無料にするかわりに、家賃にインターネットの利用料金を上乗せするケースがありますが、満額上乗せするのはおすすめできません。
利用料金をそのまま家賃に上乗せしてしまうと、入居者にも分かってしまうためです。
上乗せしたことで、家賃が相場よりも高くなり、空室対策としての効果が薄くなってしまいます。
上記のような事態を避けるためにも、周辺にあるインターネット無料の物件の家賃などを確認するようにしてください。
通信速度で選ぶ
無料のインターネットを導入する際に最も気をつけるべきポイントが、インターネットの通信速度です。
通信速度が遅いと快適にインターネットが利用できず、入居者が不満を持ってしまいます
では、どのくらいの通信速度があれば問題ないのでしょうか?
それは以下の表で確認することが可能です。
【上り速度】
コンテンツ | 速度の実測値の目安 |
メール・LINE送信 | 1Mbps |
写真投稿・テレビ電話 | 3Mbps |
動画投稿・データファイルの共有 | 10Mbps |
【下り速度】
コンテンツ | 速度の実測値の目安 |
メール・LINE受信・Webページ閲覧 | 1Mbps |
YouTube視聴・テレビ電話 | 3Mbps |
YouTube(高画質)視聴 | 5Mbps |
4K動画視聴 | 25Mbps |
オンラインゲーム | 50Mbps以上 |
上記の表からわかるように、下り速度が「25Mbps」程度であれば、入居者が不満を持つことなく快適に利用できます。
ただし、通信速度については事前に確認することができないため、契約するインターネット会社に問い合わせるようにしてください。
セキュリティを確認する
インターネット回線のセキュリティが強固であるかどうかも、重要なポイントです。
特に、公衆無線LANになっている場合には、情報漏洩のリスクが高くなってしまうため、注意しなければいけません。
回線の種類やセキュリティのサポート状況などに問題ないかを、事前に確認するようにしてください。
費用対効果を検討する
前述したように集合住宅にインターネット設備を導入するためには、初期費用として10万円から40万円程度の費用が必要です。
また、月々の利用料金もかかるため、費用対効果をよく検討する必要があります。
例えば、無料のインターネットの導入に合わせて家賃の値上げを行う場合には、いくら値上げをしたら投資した資金を回収できるのか、入居者にとってメリットがある金額がいくらなのかをシミュレーションしておくことが重要です。
上記のようなシミュレーションをして、費用対効果をよく確認するようにしてください。
まとめ:空室対策として無料インターネットを導入しよう
空室対策として無料のインターネットを導入することは非常に有効です。
ただし、一定以上の通信速度が必要などの注意点もあるため、ポイントをよく理解しておかなくてはいけません。
そこで、本記事では、無料のインターネットが空室対策になる理由や、導入する際のポイントについて解説してきました。
賃貸物件に無料のインターネットの導入を検討している方は、本記事を参考にしてみてください。
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