賃貸経営の6つのリスクとは?対策を解説
「賃貸経営を始めても失敗するかもしれない」という不安を抱えて、賃貸経営を始めることにためらっている方は多いです。
しかし、リスクを把握して適切な対策を講じることができれば不安を感じる必要はありません。
そこで、本記事では、賃貸経営のリスクとその対策について解説します。
●●● 賃貸経営の6つのリスク ●●●
賃貸経営には、6つのリスクがあります。
これらのリスクを把握しておかないと、対策が立てられずに賃貸経営に失敗する事態になりかねません。
失敗しないためにも、以下で解説している賃貸経営のリスクの内容をよく理解したうえで、対策を立てるようにしてください。
空室リスク
賃貸経営において最も懸念するべきリスクが「空室のリスク」です。
空室が発生してしまうと、家賃収入が減少してしまい、最悪のケースでは家賃収入が無くなってしまいます。
仮に家賃収入が無くなってしまうと、不動産投資ローンの借入金がある場合には、返済のために持ち出しが発生してしまい、資金繰りに行き詰まりかねません。
そういった事態にならないためにも、賃貸需要が高い物件を購入するなどの適切な対策を行うことが重要です。
経年劣化が原因の家賃低下のリスク
賃貸物件の経年劣化が進むと、空室にならないために、家賃を下げないといけないケースがあります。
例えば、築年数が浅く設備も良い競合物件の家賃と経営している物件の家賃が同程度の場合です。
その場合、家賃を下げないと、競合物件に入居者希望者が集まってしまいます。
とはいえ、経営が圧迫されるほどの値下げを強いられるケースはそう多くありません。事前にリスクを踏まえたうえで、シミュレーションや対策を行ってリスクを軽減することが可能です。
金利上昇のリスク
不動産投資ローンを利用して賃貸物件を購入している場合に、固定期間金利や変動金利を選んでいれば、「金利上昇のリスク」が生じます。
実際、2022年2月には、長期金利の上昇を受けて大手銀行がフラット35などの固定金利を引き上げました。
とはいえ、現在も低金利の状態は続いており、日銀も長期金利上昇を抑制するために、国債の買い入れ額を増やすといった対策を講じています。短期間で金利が大幅に上昇する可能性は少ないでしょう。
災害のリスク
日本は世界でも災害が多い国であるため、賃貸経営においても災害のリスクは高いです。
例えば、地震によって不動産が倒壊するリスクや、台風などにより所有している賃貸用物件が水没するリスクなどがあります。
実際、近年でも東日本大地震をはじめとする大規模地震が発生しており、台風による被害も毎年のように起きているのが実情です。
このため、賃貸経営をする際は、災害のリスクに対する対策を行うことが必要不可欠になります。
家賃滞納のリスク
入居者が家賃滞納するリスクもあります。
当然ですが、家賃を滞納されれば家賃収入が入ってきません。
そのまま住み続けられると、新規の入居者も募集できないため、機会損失が生まれてしまいます。
このため、入居審査を厳密にするなどの対策を講じることが重要です。とはいえ、入居審査を厳しくしても家賃の滞納が発生する可能性を無くせない点は覚えておきましょう。
修繕のリスク
修繕のリスクとは、賃貸用物件の設備や建物が老朽化した際に、設備や建物の修繕や更新が必要になるリスクです。
他のリスクとは違って将来的に必ず訪れるリスクであるため、大きなリスクとは言えないかもしれませんが、賃貸経営において懸念するべき重要事項になります。
賃貸経営を行う際は、将来的に修繕費が必要になることを見込んでうえで、シミュレーションや資金管理を行うようにしてください。
●●● 賃貸経営のリスクを軽減する7つの方法 ●●●
賃貸経営を成功させるためには、リスクを軽減する方法を理解しておくことが重要です。
懸念事項を減らしたり、不測の事態が発生した際に適切な対応をとるためにも、しっかりと理解しておくようにしましょう。
立地をよく見極めて不動産を購入する
賃貸経営のリスクを軽減するためには、購入する物件の立地が非常に重要です。
立地は賃貸需要や不動産価値に大きな影響を与えるため、条件の良くない物件を購入してしまうと、賃貸経営に失敗してしまう可能性が高くなります。
したがって、賃貸用物件を購入する際には、空室のリスクを軽減するためにも、購入する物件の立地やエリアの特徴を、調査・分析して慎重に選ぶようにしてください。
信頼できる不動産会社を見つける
信頼できる不動産会社を見つけて依頼をすることは、賃貸経営に成功するための鍵です。
例えば、自分では見つけられない優良な物件を紹介してくれる可能性もあります。
また、物件を経営するリスクや運用方法についても、的確なアドバイスをしてくれるため、適切な対策を講じることも可能です。
信頼できる不動産会社であると判断する基準は以下を参考にしてください。
- リスクをきちんと説明してくれる
- 質問に対して明確な答えを返してくれる
- 実績が豊富である
上記の基準を把握したうえで、複数の会社を比較検討し、依頼する会社を決めるようにしましょう。
信頼できる管理会社に運用を任せる
所有している賃貸用物件の運用は管理会社に任せることができますが、悪質な管理会社に依頼してしまうと、賃貸経営に失敗する可能性が高くなります。
例えば、管理会社が入居募集に力を入れないことで、入居者が集まらずに長期間空室になるケースも珍しくありません。
こういった事態を防ぐためにも、信頼できる管理会社に依頼することが重要です。
信頼できる管理会社を見つける基準も不動産会社と同様に、以下を参考にしてください。
- リスクをきちんと説明してくれる
- 質問に対して明確な答えを返してくれる
- 実績が豊富である
上記の基準をもとに信頼できる管理会社を見つけるようにしましょう。
新耐震基準の物件を選ぶ
新耐震基準とは、1981年に建築基準法が改正されたことにより定められた、地震に対する建物の耐震性能の基準です。
改正前の耐震基準は旧耐震基準と呼ばれており、新耐震基準と比較すると耐性能が低く設定されています。
具体的な違いは以下です。
- 旧耐震基準:中規模の地震では建物がほとんど損傷しないこと
- 新耐震基準:数百年に1度の大規模な地震でも建物が倒壊や崩壊しないこと
旧耐震基準の建物は地震によって倒壊するリスクが高くなるので、避ける方が無難です。
ちなみに、地震などの災害のリスクを防ぐためには、ハザードマップも確認するようにしましょう。
ハザードマップには、水害や液状化現象、土砂崩れなどの災害のリスクが高いエリアが記載されているため、確認することで、リスクの高いエリアの物件を避けられます。
賃貸用物件を購入する際は、耐震基準とともにハザードマップを確認してから物件を選ぶことをおすすめします
地震・火災保険に加入する
火災保険は、購入した不動産の台風による浸水被害、火災による被害、雪害などの被害を受けた際に、被害額を補償してくれる保険で、火災以外にもさまざまな災害のリスクに備えることができます。
しかし、地震による被害は補償してくれません。
地震による被害に備えたい場合は、地震保険への加入が必要です。
このため、災害リスクに備えるためには、地震保険と火災保険に加入するようにしてください。
地震保険は単体では加入できず、火災保険と一緒に加入しなければなりません。
また、不動産投資ローンを利用する場合は、火災保険の加入が融資条件になっているため、必ず加入しなければならないことも覚えておいてください。
金利のタイプを慎重に選択する
不動産投資ローンを利用する際に、固定金利を選択すれば金利上昇のリスクを懸念する必要がなくなります。
金利が上昇しても、契約時の金利が変動しないためです。
逆に金利が低下したとしても、契約時の金利は変わりません。返済総額が減ることがない点も知っておきましょう。
借換えや金利タイプの変更などを検討する
金利上昇のリスクを軽減するためには、不動産投資ローンの借換えや、金利タイプの変更がおすすめです。
不動産投資ローンの借換えや金利タイプの変更によって、金利タイプを変動金利から固定金利に変更すれば、今後金利が上昇したとしても金利が変動しません。金利上昇のリスク軽減が可能になるでしょう。
まとめ:賃貸経営のリスクを把握して適切な対策をしよう
賃貸経営で成功するためには、賃貸経営のリスクを把握して適切な対策を講じることが重要です。
適切な対策を講じることで、万が一損失が出ても、極力少なくすることができます。
そのため、本記事では、賃貸経営のリスクとその対策について解説してきました。
賃貸経営をする際は本記事を参考にしてみてください。
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